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ノベルゲーム


鬼ヶ島
15.1 戦死したと思われていた兄が終戦とともに帰還した。記憶を無くし顔に酷い負傷を負っての生還だった。一方不義の子として生まれて、兄とは正反対に貶められた少年時代を過ごした弟零二は、やがて兄に対してひとつの疑惑の念を抱く様になる。もしかして兄はまったくの別人ではないのか?
閉鎖的な孤島で起こる悲劇を描いたこのゲーム。シナリオがバランスよく練りこまれていて実に面白く、おどろおどろしい雰囲気と張り詰めた空気がゲーム全体を覆っています。無駄の少ない文章はまるでプロの作家が書き下ろした様な風格さえ感じられます。
最初にプレイする「零二編」を、ある条件を満たしてクリアすると隠しシナリオにが発生します。ひとつずつ条件を満たしながらクリアして行くと、「零二編」を入れて全部で6種類のシナリオと出会うことができます。各シナリオ別々の視点や、違う登場人物で描かれていて、非常にバラエティに富んでいます。ちょっとした思わず涙ぐんでしまうシーンなどもありました。「ピイスケの空」のシーンが深く印象に残りました。
どうしても隠しシナリオが発生しない人は、製作者さんのホームページに、攻略フローチャートがあるのでそちらを参考にしましょう。
製作者さんインタビュー記事



家族の肖像
23.9  呪われた運命を背負う資産家一族の物語。繰り返される猟奇や、陰惨な光景・・。四部構成になっていて、エンディングが多数存在します。
  近親婚を繰り返して生きてきた物部一族。「怖がらなくても大丈夫だよ、おまえにも同じ血が流れているから・・・。」このゲームは、或る娼婦のお話から幕を開け、婚約者に疑惑の視線を向ける気丈な女性の話、殺人鬼だった父親の陰に怯える青年の話、そして最後に、死んだ姉の思慕にしがみついて生きる中年男の話で幕を下ろします。次々と異様な光景が続くストーリーは息をつく暇も与えず怒涛のように進んで行きます。特に度重なる狂気の場面では、才気溢れる文章が際立っていて、凄く上手です。四つの各シナリオが巧みにリンクしているので、奥行きがとても感じられる作りになっています。 
  全てのエンディングを見るのは選択肢が複雑な為、一筋縄ではいかないかも知れませんが、面白いのであまり苦にはならないと思います。ゲームの進行に行き詰まったら、早めに製作者さんのホームページに載せてある攻略フローチャートを参考にした方がいいかもしれません。
製作者さんインタビュー記事



アメリカ物語
9.8 子供の頃から差別と貧困に苦しんでいた青年が、自由と成功を求めてアメリカへ旅立ちます。20世紀初頭、まだ差別が激しかった時代を舞台に、主人公は挫折と苦悩を繰り返します。果たして彼はアメリカで成功を掴むことが出来るのでしょうか?

激しい差別と貧困に喘いでいた礼二は、竹蔵の呼びかけでアメリカン・ドリームを掴むために、自分の意思で船に乗り込みます。そこで浴びせられた意外にな言葉。「おまえは、竹蔵の借金のカタに、タダ働きの船員になったんだろうが!」奴隷のように働かされる毎日。やがて倉庫で偶然出会った少女に、ささやかな慰めを抱き得ることとなりますが、やっと辿り着いたアメリカでも彼は絶え間無い苦汁を強いられることとなります・・・。
アメリカで成功することは大変なことなんだなぁ〜と改めて思ってしまいました。このゲームは全体的にバッドエンドが多く、痛々しい目を覆いたくなるような場面がしばしば登場します。しかしながら、いつdydyさんの引きつけられる文章力・構成力で、ゲームとしての完成度が非常に高く、「主人公は何時になったらアメリカで成功ずるのだろう」という一種のカタルシス的な要素で、ゲームを凄く興味深いものに仕立て上げています。
  ;但し、このゲームはdydyさんの数あるノベルゲームの中でも悲惨度がかなり高いほうに属していると思うので、「鬼ヶ島」や「家族の肖像」などを先にプレイしておいて、「アメリカ物語」は二、三番目にとっておいたほうがいいかもしれません。あくまで個人的な意見ですけれど・・・。
製作者さんインタビュー記事



犬神
17.3 「犬神」に纏わる伝承をモチーフにしたサウンドノベルゲーム。
首狩村という閉鎖的な田舎村で、「犬神憑き」という特異な家系で生まれ育った主人公だったが、やはり差別や偏見の眼差しで見る村人は少なくなく、それを逃れる為に大学進学と同時に上京。やがて雪江という一人の女性と出会い、結婚。雪江はひとりの子供を身ごもるが、ここから物語は意外な展開をみせることとなる・・・。
選択肢は一切なく一本道のストーリーですが、最初のシナリオを読み終えて、タイトル画面であらためて「始める」を選択してみると、あら不思議。主人公や、雰囲気がまったく違うお話が、次々に登場する仕掛けになっています。勿論、どの作品も「犬神」が、一貫したテーマとなっているのだけれど・・・。余りにもひとつひとつのシナリオの雰囲気が違うので、びっくりすると思います。その中でも、特に戒律を破り、殺人を平気で繰り返す一介の坊主が登場する話が面白くて、印象的です。途中で止めるのが、もったいないので、最後までプレイすることをオススメします。

実は、このゲームがdydyさんの沢山ある作品の中で一番好きな作品だったりします。
製作者さんインタビュー記事



DANGER ZONE
21.6 洋館の中で起こるさまざまな恐怖や、愛憎劇を描いたホラーサウンドノベル。迫り来る恐怖、おびただしい血、人間の欲望、裏切りなど、かなりダークな内容になっています。 
プレイヤーはいつも緊迫感を感じながらプレイし続けると思います。足音や、BGM、グロイ画像などが恐怖心を煽り、ゲームを盛り上げます。ストーリーは、謎に満ちた創りをしています。日記・ファイル・メールなどで、除々に事の真相が暴かれて行きます。エンディングは、10数種類はあると思います。選択肢は結構シビアなので、一つずつ潰して行きましょう。
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DANGER ZONE2
10.9 今回は、前作で一人取り残された人が活躍するお話。前作の謎が更に広がりをみせるといった感じです・・・。前作の話も絡んで来るので前作を先にプレイしておいた方がいいと思います。
前作からの話を引き継ぎ、冒頭から追いつ追われつの展開で、プレイヤーを上手くゲームの世界に引き込こんで行きます。そして最後まで時間を忘れて夢中でプレイしてしまうと思います。恐怖の演出やBGMのタイミングなど前作よりパワーアップしています。ゲームの難易度も前作より上がっていると思います。パスワードなど、かなり難しいです。
どうしても先に進めない方は、制作者さんのホームページにヒントが書かれているのでそちらを見ましょう。
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Angel Make
13.2 ホラー要素も含んだ神秘的なアドベンチャーノベル。といっても、そんなに怖くありません。恐がりの人にもオススメできます。幻想的な画像、演出が素晴らしい!
「蒼淵」という現象を見るために、とある森へと進入した大学サークルのメンバーと、撮影のため 同行したテレビ局スタッフは、突然あしもとから世界がすくわれる様な感覚に陥る。
月が、蒼い月が、世界を包んでいる・・・。
幻想的なシナリオは、プレイヤーを不思議な世界に引き込む力があります。ホラーの要素もあり、それを盛り上げる演出や音楽のタイミングが、これまた素晴らしく上手いです。選択肢はそれほど多くありませんが、時折、時間制限を設けているものが登場します。これが恐怖や臨場感をさらに煽ることに成功しています。全体的に蒼色を主流とした画像やシナリオが多いので、美しい印象が心に残るゲームです。